間取りで実現するヒートショック対策とは家の温度差をなくす工夫
2026.01.22
冬場に増加するヒートショック。
暖かいリビングから寒い脱衣所、そして熱いお風呂へと移動する際の急激な温度変化が、血圧の変動を招き、身体に大きな負担をかけることが原因とされています。
このリスクは、住まいの構造や間取りと深く関係していることをご存知でしょうか。
部屋ごとの温度差をいかに小さく保つかが、ヒートショック対策の鍵となります。
快適で安全な住まいを実現するために、間取りの視点からできることを考えていきましょう。
□ヒートショック対策に間取りはどう関わる
*家の温度差を減らす間取りの考え方
ヒートショック対策の最も基本的な考え方は、家の中の温度差を極力少なくすることです。
そのためには、高気密・高断熱の住宅であることが理想的と言えます。
建物の気密性と断熱性が高ければ、室内の暖かい空気が外に逃げにくくなり、外の冷たい空気の影響も受けにくくなります。
これにより、エアコンなどの暖房効率も向上し、一年を通して快適な室温を保ちやすくなります。
*空間のつながりが温度差に与える影響
間取りは、家の中の温度差に大きく影響します。
例えば、リビングやダイニング、キッチンといった主要な居住空間が、廊下で他の部屋と区切られている場合、部屋間の移動のたびに温度差にさらされやすくなります。
特に、浴室やトイレが廊下から独立した位置にあるような間取りは注意が必要です。
逆に、吹き抜けのような上下に空間が広がる構造や、空間全体が一体化するように設計された間取りは、暖房の熱が家全体に行き渡りやすくなり、温度差を小さくする効果が期待できます。
□間取りで実現するヒートショック対策
*廊下をなくし一体空間を作る
ヒートショックのリスクを低減するためには、居住空間をできるだけ一体化させることが有効な手段の一つです。
具体的には、リビング、ダイニング、キッチンといった主要な空間と、洗面所や浴室、トイレを、廊下で隔てずに連続した空間として設計することが挙げられます。
LDKの中にキッチンがある場合、キッチンの使用時に発生する熱が室内の空気を温める助けとなることもあります。
*断熱性を高める間取りの設計
家自体の断熱性能を高めることは、温度差を減らす上で不可欠です。
高気密・高断熱の家は、外気温の影響を受けにくく、室内の温度を一定に保ちやすい性質を持ちます。
さらに、窓などの開口部は熱が逃げやすく、外からの冷気を取り込みやすい箇所です。
断熱性の高い窓ガラスや二重サッシを採用したり、玄関からの冷気が直接室内に入り込まないよう、扉付きの玄関ホールやシューズクローゼットを設けるといった工夫も、冷気の侵入を防ぎ、家全体の温度を保つために有効な間取りの設計と言えます。
*浴室トイレ周りの配置工夫
ヒートショックが特に起こりやすい浴室やトイレ周辺の配置にも工夫が求められます。
これらの水回りは、間取りによっては北側に配置されるなど、冬場に寒さを感じやすい場所に設けられることがあります。
リビングなど暖かい空間から、直接、脱衣所や浴室、トイレへアクセスできるような一体的な配置にすることで、移動時の温度差を緩和できます。
また、浴室自体の断熱性能を高める構造を採用したり、脱衣所に浴室暖房を設置するなど、局所的な温度対策も重要です。
□まとめ
ヒートショック対策において、間取りは家中の温度差を減らすための重要な要素となります。
廊下を減らして空間を一体化させたり、断熱性の高い構造や開口部を意識した設計、そして浴室やトイレといった水回りの配置の工夫などが、温度差の緩和に繋がります。
これらの間取りの検討は、家族が一年を通して安全で快適に暮らすための基盤となります。
新築やリフォームの際には、ぜひ間取りの視点からヒートショック対策を考慮することをおすすめします。





