第二種住居地域の高さ制限とは?建てられる建物や規制のポイントを解説
2026.07.09
第二種住居地域は、都市計画における用途地域の一つとして、人々の暮らしを支える住居の環境を守りつつ、一定の商業施設やサービス施設の建築も認められている地域です。
この地域に家を建てる、あるいは購入を検討する際には、どのような建物を建てられるのか、どのような規制があるのかを知っておくことが重要です。
特に、周辺環境との調和や日照を確保するために設けられている建築物の高さに関する制限は、計画を進める上で把握しておきたいポイントとなります。
□第二種住居地域とはどのような地域か
*用途地域における位置づけ
第二種住居地域は、都市計画法で定められた13種類の用途地域のうちの一つです。
その主な目的は、住居の環境を保護することにあり、第1種住居地域よりもやや幅広い用途の建築物が認められています。
住居専用地域とは異なり、生活に必要な店舗や事務所、ホテル、カラオケボックスなどの建築が可能です。
商業地域と住居地域の中間に位置づけられ、都市の多様な機能と住環境のバランスを図る役割を担っています。
*住居と店舗の混在
第二種住居地域では、戸建て住宅やマンションといった住居と、店舗、事務所、飲食店などが混在する街並みが形成されます。
これは、住居の環境を保護しつつも、住民の利便性を高めるために、一定規模までの商業施設やサービス施設の立地が認められているためです。
例えば、マンションの1階部分に店舗が入っていたり、住宅街の通り沿いに事務所や小規模な飲食店が並んでいたりする光景は、第二種住居地域でよく見られます。
*第二種住居地域で建てられるもの
第二種住居地域では、住宅やマンションのほか、幼稚園、小学校、中学校、高校、大学、図書館、病院といった教育・医療・文化施設が幅広く建てられます。
また、生活の利便性を高める商業施設への規制が緩やかなため、一定の条件を満たせば、床面積の合計が10,000平方メートル以下の店舗や飲食店、事務所などの建築も可能です。
これにより、日常的な買い物に便利な大型スーパーや商業施設なども立地できます。
さらに、第1種住居地域では禁止されているホテルや旅館、パチンコ店、麻雀店、カラオケボックス、ボーリング場といった娯楽・宿泊施設も、一定の条件を満たせば建築が認められています。
ただし、床面積が10,000平方メートルを超える大規模な店舗、および危険性や環境悪化のおそれがある工場や、キャバレーなどの風俗営業施設は建築できません。
□第二種住居地域における建築物の高さの制限
*絶対高さ制限の適用
第二種住居地域には、原則として建築基準法上の絶対高さ制限は適用されません。
絶対高さ制限は、主に低層住居専用地域や中高層住居専用地域に適用されるもので、建物の高さを一定の範囲内に抑えることで、住居環境を守ることを目的としています。
そのため、第二種住居地域では、他の規制との兼ね合いで高さを決定することになります。
ただし、防火地域や準防火地域に指定されている場合など、他の法令や条例によって別途高さ制限が設けられる可能性もあります。
*斜線制限と日影規制による制限
第二種住居地域においても、建築物の高さを制限する斜線制限と日影規制は適用されます。
具体的には、道路斜線制限(勾配1.25)や隣地斜線制限(基準の高さ20m+勾配1.25)があり、これらは周辺の道路や隣地の日照、通風を確保するために設けられています。
ただし、北側斜線制限は適用されないため、北側の隣地の日照への影響は比較的緩和されます。
また、日影規制については、高さ10メートルを超える建築物が対象となります。
冬至日の「午前8時から午後4時(北海道は午前9時から午後3時)の間」において、敷地境界線から一定の範囲に、条例で定められた制限時間(例えば「5時間 / 3時間」や「4時間 / 2.5時間」など)以上の最大日影を生じさせてはならないという規制が課されます。
これにより、周辺の住宅地への日照配慮が図られます。
*複数の規制によって決まる建築可能な高さ
第二種住居地域における建築物の実際の高さは、絶対高さ制限がない代わりに、道路斜線制限、隣地斜線制限、そして日影規制といった複数の建築法規によって総合的に定められます。
これらの制限は、敷地の条件や周辺の建築物の状況によって適用される数値が異なります。
例えば、道路に面しているか、隣地との距離はどのくらいか、敷地の北側に建物があるか、といった要素が、建築可能な最大高さを規定します。
□まとめ
第二種住居地域は、住居の環境を守りながらも、店舗や事務所、ホテル、カラオケボックスなど、生活に便利な施設や一部の娯楽施設の建築も可能な、利便性と住環境のバランスが取れた地域です。
この地域で建築物を建てる際の高さ制限については、絶対高さ制限は原則として適用されませんが、道路斜線制限や隣地斜線制限、日影規制などが適用され、建築可能な高さが定められます。
北側斜線制限が適用されない点も、第二種住居地域の特徴の一つです。
これらの規制を理解し、計画を進めることが大切です。





